化学物質の管理
自然環境と安全性に配慮した適正な化学物質管理を徹底
自然環境への影響や、お客さまや従業員の安全に配慮し、製造時、使用時、廃棄時といったライフサイクル全体を見据えた化学物質の管理に努めています。
※このページはサステナビリティレポート2011の記事内容です。
化学物質管理に関する基本的な考え方
富士フイルムグループでは、「グリーン・ポリシー」において「化学物質および製品含有化学物質の管理レベルを高め、リスクを低減する」と宣言し、自然環境と安全性に配慮して、確実で一歩先行した化学物質管理を徹底しています。製造時に使用する化学物質が不用意に自然環境へと排出されないよう管理することはもちろん、製造時の従業員の安全や、製品使用時のお客さまの安全、廃棄時の自然環境への影響などに対しても評価を行い、リスクの低減に努めています。
同時に、化学メーカーとして培ってきた知識と経験を活かし、産業界の様々な活動を通じて社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。
富士フイルムの取り組み
安全性評価センターで化学物質・材料・製品の安全性を評価
富士フイルムでは、開発・使用される様々な化学物質・材料・製品の安全性の評価を、国際的に通用するGLP(*)適合施設である安全性評価センターで行っています。同センターは1975年に設立され、開発初期段階から製品化に至るまでの各段階で、地球環境やヒトの健康にかかわる幅広い安全性試験を実施、製品のライフサイクル全般にわたった安全性を確認しています。これらの安全性試験は、富士フイルムに加え、グループ会社で取り扱う化学物質についても行っています。また、行政などの外部からの受託試験も実施しており、GLP施設としての機能を社会に役立てています。
近年では、高機能材料やヘルスケア分野などへの事業拡大に伴ない、「環境影響試験」「毒性スクリーニング」「毒性機序解析」「毒性の定量的構造活性相関による予測」などの安全性評価技術を強化・拡充し、安全な製品の開発に生かしています。
* GLP(Good laboratory Practice):試験成績の信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき組織、設備、手順書などについて定めた基準。安全性評価センターは、化審法(化学物質の審査および製造などの規制に関する法律)試験に関して、経済産業省・厚生労働省・環境省から適合確認を受けています。
安全性評価センターで実施している代表的な試験
| 目的 | 評価項目 |
|---|---|
| 安全な化学物質の開発 | 毒性スクリーニング(細胞毒性試験・遺伝子発現など)、化学物質の体内動態評価による毒性機序解析、QSAR(毒性の定量的構造活性相関) |
| 労働安全 | Ames試験、染色体異常試験、急性毒性試験(経口、経皮)、皮膚刺激性試験、皮膚感作性試験、爆発性試験 |
| 製品安全 | 急性毒性試験(経口)、皮膚刺激性試験、眼刺激性試験、皮膚感作性試験、Ames試験 |
| 法規制への対応 | 分解度試験、濃縮度試験、分配係数試験、Ames試験、染色体異常試験、反復投与毒性試験、生態毒性試験(藻類生長阻害試験、ミジンコ急性遊泳阻害試験、魚類急性毒性試験) |
化学物質情報の開示・提供と仕組み作りへの参画
富士フイルムは、2008年から業界横断の組織であるJAMP(アーティクルマネジメント推進協議会)が推奨する化学物質情報伝達の共通書式JAMP MSDSplusおよびJAMP AISの提供を始めました。
JAMPは、製品に含まれる化学物質情報をサプライチェーンで円滑に伝達するため、2006年に発足した組織です。富士フイルムは、発足当初から参画し、円滑な伝達のための仕組みづくりや、考え方のグローバルな普及活動を行っています。
2010年度には、企業間での円滑な化学物質情報の伝達を目的に構築された情報システムJAMP情報流通基盤(JAMP-IT)を通じて、JAMPMSDSplusの提供を開始しました。
また、すべての化学製品のMSDS(製品安全データシート)には、GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)を取り入れ改訂し、ホームページで開示する化学物質情報も拡充しました。
開示・提供する化学物質情報を拡充するとともに、サプライチェーンでの化学物質情報伝達の仕組みづくりへも参画し、化学物質の高い安全性の確保に取り組んでいます。
![[写真]製品安全データシートを公開しているWebページ](pack/images/index_img_01.jpg)
製品安全データシートを公開しているWebページ
![[写真]製品安全データシート](pack/images/index_img_02.jpg)
製品安全データシート
富士ゼロックスの取り組み
統一された管理基準に基づいた厳重な化学物質管理
富士ゼロックスは、仕事環境、自然環境などに配慮し、化学物質の使用・保管を厳重に管理しています。2008年度には、「化学物質管理規程」の改定に取り組み、富士フイルムと統一した管理を行えるよう、化学物質の安全性区分付けを統一しました。
「化学物質管理規程」には、「化学物質リスクアセスメント」「環境・安全リスク審査」や「事故対応とリスクマネジメント」などについても盛り込まれており、国内外を含めた富士ゼロックスとその関係会社で統一した化学物質の管理を行っています。
安全性区分
| 分類 | 分類基準(主なもの) | 管理内容 | |
|---|---|---|---|
| C0 | 人の健康や環境への影響が大きい、法的な規制が厳しい![]() |
|
使用禁止 |
| C1 |
|
使用中止または使用量・排出量削減 | |
| C2 |
|
密閉化または限定管理 | |
| C3 |
|
リスク評価に基づく管理 | |
| C4 |
|
一般管理 | |
| 5 |
|
代替化、使用量削減または排出量・暴露量低減 | |
化学物質管理体制を強化するための化学物質管理監査の実施
![[図]化学物質管理監査フロー](pack/images/index_img_03.jpg)
化学物質管理監査フロー
富士ゼロックスは、国内外生産開発事業所の化学物質管理監査を3年に1回実施しています。2010年度は国内生産事業所6カ所の監査を行いました。2011年度は海外生産事業所6カ所の監査を実施予定です。
化学物質管理監査は、経営監査部の委託を受けて環境管理部門および各事業所のメンバーにて実施しています。他の事業所のメンバーが入ることは相互監査にて良い点・改善点をお互い学ぶ意味もあります。
化学物質管理監査項目は「化学物質管理規程」に従い、化学物質管理体制が適切に運用・維持管理がされているか、リスク評価・リスク低減措置をとっているか、配管の地上化・二重化などを評価しています。監査結果は、当該事業所のトップに通知するほか、社長・関係役員へも報告を行い、体制的な面からも安全強化に役立てています。
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![[図]化学物質管理監査フロー](pack/images/index_img_04.gif)


