![[写真]代表取締役社長・CEO 古森重隆](img/index/pic_01.jpg)
![[タイトル]経営基盤強化を成し遂げ、新たな成長を実現する](img/index/title_01.jpg)
2年間にわたる構造改革を通じて確実に利益を生み出せる企業体質を構築
アジアをはじめとする新興国地域では経済成長が継続しています。米国では消費や雇用の改善など、景気は緩やかに回復してきています。欧州でも、一部の地域を除いて景気は持ち直してきています。一方、日本においては、為替の円高、原材料価格の高騰に加え、3月に発生した東日本大震災により、先行き不透明な状況が続いていましたが、夏から秋にかけて回復します。
こうしたなか、当社グループは、厳しい環境下でも確実に利益を生み出し、成長していく「強靭な企業体質」の構築に向けて、この2年間、グループ全体・全事業を対象として徹底したコストダウンや経費削減、収益改善策を実施し、聖域なき構造改革に取り組んできました。
これらの取り組みの結果、当社グループの2011年3月期における連結売上高は、2兆2,171億円(前期比1.6%増(為替影響額を除いた前期比4.8%増))となりました。為替の円高による数字上のマイナス影響(689億円)があったものの、新商品の投入や新興国市場の成長に対応し拡販施策を強化したことなどにより、354億円の増加となりました。また、構造改革費用前営業利益は、為替の円高や原材料価格の高騰、東日本大震災に伴う売上減少などによるマイナス影響があったものの、売上の増加や構造改革、コストダウン施策の推進効果などにより、1,681億円(前期比65.4%増)と大幅に改善しました。これは、過去最高益を計上した2008年3月期と為替レートや原材料価格が同じであったとした場合、同水準の実績であり、実質的には過去最高水準の実績であったと言うことができます。企業体質が改善されたことで、構造改革費用前営業利益率も7.6%にまで向上しています。当期における構造改革費用は、317億円です。これにより、構造改革費用後営業利益は、1,364億円となりました。
重点事業分野の強化、新興国市場でのシェアアップなどにより売上の拡大にこだわる
確実に利益を生み出す企業体質づくりを目指した構造改革は、この2年間で所期の目標を達成し、業績も大きく改善しました。そこで、2012年3月期からは、売上の拡大にこだわり、新興国をはじめ世界市場を舞台にさらなる成長戦略を本格的に推進していきます。
成長戦略の柱となるのは、重点事業分野の強化です。当社独自の技術力による商品の差別化が可能で、高い市場シェアを持つなど市場ポジションにおいて優位性を持ち、市場規模が大きく成長性が高い6つの事業を「重点事業分野」と位置付け、経営資源を集中投入していきます。具体的には、「デジタルイメージング」「メディカルシステム・ライフサイエンス」「高機能材料」「グラフィックシステム」「光学デバイス」「ドキュメント」を成長ドライバー事業と位置付けています。先進国、新興国各々の市場ニーズに合った良質でコストパフォーマンスの高い商品をさらに増やし、売上を拡大しながらNo.1シェアを獲得していきます。
次に、成長著しい新興国や低シェア地域での売上拡大も推進していきます。このため、人材をはじめとする経営資源を集中投入し、各々の地域のお客様が望まれる機能や品質、価格を実現するとともに、販売体制を強化することでシェアを拡大し、FUJIFILMブランドの浸透、確立を目指していきます。
さらに、新規事業も成長には不可欠です。当社グループは、写真フィルム市場がピークを迎えた2000年以降、10年間で市場が10分の1以下に急激に縮小するという危機のなか、新規事業の創出によって事業構造を大きく転換してきました。今後も、有機ELや太陽電池などの成長が見込まれる分野に対して、当社の強い技術力を活かした付加価値の高い新商品を投入し続けていく予定です。
震災後の今こそ社会に求められる役割を果たす
株主・投資家の皆様からは、3月に起こった東日本大震災の影響についてのお問い合わせを数多くいただいています。
当社グループにおいては、幸いにも人的被害はなく、一部の生産工場において設備の損傷や部品調達の混乱が生じたものの、全力で設備の復旧にあたるとともに、代替設備への生産移管を積極的に進めたことで、生産活動への影響は最小限にとどめることができました。また、電力不足に対しても、主要工場に備えた自家発電装置を活用することによって影響を最小限に抑えています。部品や原材料の調達についても、いち早く対策を講じました。
私は今、当社グループが世の中に果たすべき役割を再確認し、それを全うしなければならないと考えています。その役割とは、どんな環境下にあっても世界中のお客様やパートナーの皆様に我々が生み出す価値 -商品やサービス- をお届けし続けることです。そのために最善の努力を尽くしていく所存です。これを貫徹することが、ステークホルダーの皆様とともに成長していく唯一の方法であり、日本の新たな経済成長を支える基盤になると確信しています。