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富士フイルムグループの医療IT

 

医療情報の統合・効率化により地域医療を変える

近年、医療分野におけるITの活用がますます進んでいます。
富士フイルムグループは、ITソリューションの提供により、病院の診療作業の効率化や経営支援のほか、遠隔医療や地域医療にも貢献していきます。

診療情報の一元化・ネットワーク化に貢献

カルテの電子化、診断画像のデータ化など、医療におけるIT活用が、地域中核病院のみならず、中小規模の医療施設でも急速に進んでいます。ITによる医療機関のネットワーク化が進めば、地域内のすべての医療施設で診断情報を共有化でき、極めて効率的な医療体制が可能となります。富士フイルムグループでは、画像・ドキュメントを含むすべての診断情報を一元化・ネットワーク化し、診療効率を上げるために、ソリューションシステムの開発に積極的に取り組んでいます。

※このページはサステナビリティレポート2011の記事内容です。

富士フイルムグループ

より包括的な情報共有・地域の医療連携を目指して

富士フイルムは、1936年よりレントゲン写真を通じて診断の現場と深く関わってきました。現在では、デジタルX線画像診断システムや、内視鏡、血液診断システムもカバーしています。これらすべての診断画像を共有する「SYNAPSE」(医用画像情報システム)は、国内トップシェアを誇り、医療機関連携のプラットホームとしても活用されています。また、病院と診療所のネットワークを確立する「C@Rna」(ネットワーク医用サービス)があり、富士フイルムは、これらのシステムとサービスを他の医療ITと連携させ、全診療情報を統合したクリニカルインフォメーションシステム( CIS)へ展開することを目指しています。こうした取り組みの強化を目指し、富士フイルムでは、2009年10月に各機器・システムの開発拠点をまとめたメディカルシステム開発センターを設立しました。

病院での新たな動きとして、紙カルテをはじめ、多種多様な文書をITで一括管理する、ドキュメントIT化ニーズが高まっています。また、各医療機関のネットワーク化を進めるために、システムの汎用性を上げ、診療情報の検索・閲覧をたやすくすることが急務となってきました。

[図]医療情報システム

富士フイルムのメディカルシステム事業部と富士ゼロックスは、それぞれの特徴を活かしてこれらの課題に取り組んでいます。富士フイルムのグループ会社では、「SYNAPSE」(Picture Archiving & Communication System)を中心に、顧客のニー ズに合わせYahgee社も活用した統合診療情報システムを提供しています。富士ゼロックスではDACS(Document Archiving Communication System,文書保管通信システム)のコンセプトを軸とした診療支援システムの構築を行い、各医療機関のニーズに応えています。将来的には、医療機関のネットワーク化が進み、一生分の診療記録がすべて集約され、どこの施設でもデータを取り出せる「どこでもMY病院」構想の実現が国内で進められています。

富士フイルムグループは、これらの様々な医療ニーズに応えるために複数かつ複合的な解決策をご提供し、今後も医療最前線で活躍するスタッフをサポートするとともに、医療の発展に寄与していきます。

診療支援統合システムYahgee(ヤギー)

Yahgeeの名は、紙を食べて栄養にすることができる、動物の「山羊」に由来しています。Yahgeeとは、病院内の様々な診療情報を電子化し、データベースとして蓄え、診療業務に活用しやすくするシステムです。様々な情報をひとつの画面に集約して全体像を把握する、検索や抽出などデータの活用を容易にする、オーダー情報や電子カルテから情報を取り込んで転記し、書類作成を容易にする、文書に記載されたデータを活用して、電子カルテが不得手とする様々なワークフローを実現するなど、きめ細かな機能を備えています。ほかにも紙文書のスキャンやデジカメ写真の保存、データの集計機能にも優れています。

さらにYahgeeが提案するのは、病院内の様々なシステムから共通する機能を抜き出して行う「プラットフォーム化」です。様々な部門業務をプラットフォーム上に集めることで、複雑さを解消。最適な環境で、複数のシステムの一元管理を実現します。

VOICE

医用画像 & ドキュメント管理システム導入で診療情報を一元化

[写真]社会保険中京病院 絹川 常郎 副院長

社会保険中京病院
絹川 常郎 副院長

当院は、2007年にオーダリングシステムを、2008年に富士フイルムの医用画像情報システム「SYNAPSE」を導入しました。その後、紙文書の保管スペースが不足し、院内の診療情報を整備する必要に迫られたため、カルテをはじめ、院内の様々な文書データをすべてデジタルへ移行することを決意しました。こうして2010年3月、総合的な「医用画像&ドキュメント管理システム」を導入しました。「SYNAPSE」による画像情報管理に、文書作成・管理支援の「Yahgee」システム、文書の原本保存・管理支援の「DACS」システムを組み合わせ、すべての診療情報を一元管理する仕組みができました。

導入に当たって重視したのは、システムどうしの連携です。「Yahgee」、「DACS」はともに、先に導入した「SYNAPSE」を開発した富士フイルムグループのシステムですから、連携が密であり、ひとりの患者さんの検査画像と所見レポートなどを迅速に取り出すことができます。「Yahgee」システムは、煩雑化する病院内外の文書の作成・管理を容易に作成できるよう、何百とある保険会社の診断書の様式にまで対応しており、効率化に大きく貢献しています。また、「DACS」システムによって、患者さんのサインの入った同意書など、あらゆる文書の電子化が可能となり、重要文書はタイムスタンプを付けた電子証明書として確実に長期保存することができるようになりました。レスポンスの速さ、カスタマイズが可能な柔軟性も、この総合システムの良さです。

5年後、10年後、さらに多くの診療情報が蓄積されていったとき、このシステムの価値が、様々な現場で実感されると確信しています。

富士ゼロックス

DACSコンセプトに基づく診療記録統合管理ソリューション

電子カルテ導入が進む中、病院内には古い紙カルテ、同意書、紹介状など、紙ベースの書類が数多く存在し、ペーパーレス化がなかなか進まないという現状があります。また、アプリケーションが異なる情報システムとのネットワークがスムーズにつながらず、診療情報の検索や閲覧に時間がかかるケースも多くみられます。

診療記録統合管理ソリューションは、大阪大学医学部附属病院 医療情報部が提唱するDACS( Document Archiving Communication System,文書保管通信システム)のコンセプトに基づいて開発されました。同ソリューションは、紙文書から各種電子データまで、あらゆる診療記録を仮想プリンターやスキャナーで「ドキュメント」に変換し、一元管理します。ドキュメントはPDFやJEPG、DocuWorksなど、汎用性の高いフォーマットで保存されるため、将来にわたって幅広く活用できます。また、ドキュメントに電子署名やタイムスタンプ処理を施すことにより、作成者を明確にし、不正な改ざんを防いで、厚生労働省がガイドラインに定める「真正性」を保証します。

同ソリューションの開発は、組織の枠を超えたプロジェクトから出発。「いつでもどこでも最良の医療を受けられる情報環境を構築する」というプロジェクトの理念に、数多くのメンバーが集結し、大阪大学医学部附属病院の協力を得て実現しました。

※このページはサステナビリティレポート2011の記事内容です。



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