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生物多様性の保全

 

いのちと暮らしを支える生物多様性への影響を最小化するための取り組み

持続可能な社会の実現のため、食料をはじめ医薬品やエネルギー、災害の軽減など、わたしたちのいのちと暮らしを支える「生物多様性」への影響を回避・最小化するために注力しています。

※このページはサステナビリティレポート2011の記事内容です。

自然環境からの恩恵を将来へとつなげていく生物多様性方針

富士フイルムグループは、創業以来、すべての事業活動が自然環境からの恩恵を受け、同時に自然環境に影響を与えていることを認識し、「環境配慮・環境保全は企業活動の根幹を成す」という考え方に基づいて様々な環境保全活動に取り組んできました。その一環として、2009年6月に「生物多様性の保全」に関するグループ共通の取り組み方針を明確化し、富士フイルムグループ「生物多様性の保全に関する基本認識と行動指針(略称:「生物多様性方針」)」を制定。私たち人類が享受している生態系サービスを将来に向けて存続させるため、社内外での取り組みを進めています。

VOICE

いまいちど「虫の眼、鳥の眼」を

[写真]公益財団法人日本自然保護協会 会報『自然保護』編集長 鶴田 由美子氏

公益財団法人日本自然保護協会
会報『自然保護』編集長
鶴田 由美子 氏

富士フイルムグループにとって「清らかな水」は特に重要な資源のひとつでしょう。その水を生み出す環境は、「生物多様性」によって支えられています。化学物質の環境影響の観点から、水生生物への影響を評価し、生息生育可能な場を維持することは、本来地域が持っている生態系を根底から支えることにつながります。リスク管理としての生物多様性配慮からの脱皮、これは地域への魅力的な自然環境の還元に発展します。この新しい価値を、地域の魅力として発信、提供していく姿を期待しています。

富士フイルム 安全性評価センターでの取り組み

化学物質の生態系への影響を幅広く長期的な視点で評価

富士フイルムグループは、国際的な取り組みである「健康及び環境への影響を最小限にする方法で化学物質を製造し使用する」ため、「化学物質及び製品含有化学物質の管理レベルを高め、リスクを低減する」ことを行動指針に掲げて活動しています。そのために重要な役割を果たしているのが、安全性評価センターです。

生物多様性の保全のためには、化学物質の生態系への影響を把握することが必要であり、同センターは、1986年に経済産業省からGLP(*1)適合確認を受け、化学物質の生態系での分解性や生物(コイ)への蓄積性を評価する試験を開始、多くの試験データを有しています。2005年には環境省からもGLP適合確認を受け、生態系の水生生物(藻類、ミジンコ、魚類)への影響を評価する試験を開始し、現在、生態系への影響を幅広く評価しています。さらに、より長期的な視点で評価するため、水生生物の繁殖まで視野に入れた慢性毒性試験の導入を目指して検討を行っています。

今後、化学物質の製造や使用が水域などの生態系に与える影響を、幅広く長期的な視点で評価することで、生態系や生物多様性の保全に取り組んでいきます。

*1 GLP(Good Laboratory Practice):試験成績の信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき組織、設備、手順書等について定めた基準。

[写真]ミジンコを用いた試験の様子

ミジンコを用いた試験の様子

[写真]その他に魚類や藻類を用いた幅広い試験を実施(写真は魚類の水槽)

その他に魚類や藻類を用いた
幅広い試験を実施(写真は魚類の水槽)


富士ゼロックスでの取り組み

生物多様性に配慮した事業所の土地管理

[写真]鈴鹿事業所での実地調査の様子

鈴鹿事業所での実地調査の様子

富士ゼロックスでは、生物多様性の重要さは認識していたものの、それらを意識した活動は、「用紙サプライヤーさまに対して、『用紙調達規程』を定め、法令遵守や森林伐採における生態系への破壊的な影響を防止するよう要請していたこと」、「従業員が各地の里山保全活動にボランティアで参加していたこと」など、限定的なものでした。

民間参画ガイドラインの制定など、あらためて生物多様性の保全に向けて企業の果たすべき役割が明確になり、積極的な参画が求められるようになってきたとの認識から、取り組みの見直しが必要と判断し、生物多様性への配慮という視点で専門家に評価を依頼。その評価から、生産や開発を行う大規模事業所での土地利用状況を把握できていないことが課題として挙げられました。この結果を受け2010年度、国内外の生産開発事業所の土地利用状況を調査し、生物多様性へのリスクの有無の確認を行いました。
調査の結果、幸い操業に伴う生態系を撹乱するリスクはありませんでした。

一方、事業所の敷地を活用した地域の生物多様性再生への貢献や従業員の意識啓発の素材としての活用が示唆されたことを受け、各事業所が積極的に生物多様性保全を推進できるよう、土地利用方針の策定を進めています。同時にサプライチェーン全体を視野に入れてのリスク回避と再生への貢献を目指して、生物多様性保全に向けた実施項目を明確化し、既存の環境マネジメントシステムの中で継続して改善をしていくことを目指しています。

※このページはサステナビリティレポート2011の記事内容です。

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