ライフサイエンス事業での取り組み:取り組み内容のご紹介
新型インフルエンザへの効果も期待。注目の新薬候補「T-705」
![[写真]富山化学工業 代表取締役社長 菅田 益司](pack/images/activity_img_01.jpg)
富山化学工業 代表取締役社長
菅田 益司
富山化学工業は「抗感染症(細菌・ウイルスなど)」「中枢・循環器(アルツハイマー病など)」「抗炎症(関節リウマチなど)」の3つの分野を重点研究領域として“創薬”に取り組んでいます。こうした中から近年もリウマチ治療薬「T-5224」や、アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」といった競争力に優れた新薬候補(パイプライン)を生み出していますが、中でもとりわけ注目を集めているのがインフルエンザ治療薬「T-705」です。
「T-705」が注目される理由の一つは、既存のインフルエンザ治療薬とは作用メカニズムが異なることです。既存の治療薬ではウイルスが細胞から遊離しないよう働いて複製そのものは抑えられないのに対し、「T-705」はウイルスの複製そのものを阻止します。これにより、感染後ある程度時間が経ってからでも効果が発揮できると期待されます。また既存の治療薬に対して耐性を持ったウイルスにも効果があると考えられています。米国ユタ州立大学の実験では、新型ウイルスへと変異する恐れがある鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に対する効果が認められています(今冬に、国内で最終の臨床第Ⅲ相試験に入るため準備中)。
新型インフルエンザの大流行が世界的に懸念される中、「T-705」の早期上市は製薬会社としての社会的責任の一つと考え、当社は最優先でその開発に取り組んでいます。
T-705と既存のインフルエンザ治療薬の作用機序の違い
![[図]T-705と既存のインフルエンザ治療薬の作用機序の違い](pack/images/activity_img_04.jpg)
世界初のRI標識抗体療法剤「ゼヴァリン®」を国内で共同販売
![[写真]富士フイルムRIファーマ 代表取締役社長 津田 三佐雄](pack/images/activity_img_02.jpg)
富士フイルムRIファーマ
代表取締役社長 津田 三佐雄
富士フイルムRIファーマは2008年8月、世界初のRI(ラジオアイソトープ:放射性同位元素)標識抗体療法剤であり悪性リンパ腫の治療薬となる「ゼヴァリン®」の国内販売をバイエル薬品(株)と共同で開始しました。
悪性リンパ腫は、がん化したリンパ球が全身の血液中に増殖する血液のがんの一種で、近年患者数の増加が目立ってきました。ゼヴァリン®は、主要成分のモノクローナル抗体がこのがん細胞を認識して集まると同時に、結合された90Y(イットリウム90)という放射性同位元素ががん細胞を攻撃する、腫瘍認識機能と腫瘍破壊機能を併せ持った薬剤。すでに欧米を含む海外40カ国以上で承認されており国内販売が待ち望まれていました。
放射性医薬品には複雑な製造技術が求められ、また時間の経過とともに放射活性が衰えるため医療機関へのスピーディーな供給体制を築くことも欠かせません。40年にわたり放射性医薬品の製造販売を手がけてきた富士フイルムRIファーマには豊富な経験と知識、確実な製造・販売体制があり、その点が評価され今回の共同販売に至ったのです。
病を早期に発見し適切な治療を行う上で、富士フイルムRIファーマの放射性診断薬は重要な役割を担ってきました。さらに今後は、ゼヴァリン®のような放射線の特性を生かした治療薬の展開も積極的に推し進めていきます。
![[写真]世界初のRI標識抗体療法剤「ゼヴァリン®」を国内で共同販売](pack/images/activity_img_05.jpg)
高い抗菌・抗ウイルス機能を備えた 新コンセプトの“空間清浄機”
![[写真]富士フイルム R&D統括本部 ライフサイエンス研究所 主任研究員 上山 洋一郎](pack/images/activity_img_03.jpg)
富士フイルム R&D統括本部
ライフサイエンス研究所
主任研究員 上山 洋一郎
予防、診断、治療と総合的にヘルスケア事業を展開する富士フイルムグループでは、2008年11月には予防分野での新たな製品として空間清浄機「KPD1000」を発売しました。
健康意識の高まりにより空間清浄機の普及が広がる中、「KPD1000」は抗菌・抗ウイルス機能において新技術を投入。“抗菌フィルター”には富士フイルムが長年の研究で培ってきた精密有機合成技術および微粒子形式技術の融合によって生まれた高活性有機銀粒子を採用し、抗菌効果に優れた銀イオンの効率的な放出を可能にしました。
また“抗ウイルスフィルター”には、京都府立大学の塚本康浩教授が新たに開発したダチョウ卵黄インフルエンザウイルス抗体を塗布しており、Aソ連型、A香港型、B型のほか、A(H5N1型)鳥インフルエンザウイルスの感染力も劇的に低減する優れた抗ウイルス性を持つことが確認されています。
さらに「KPD1000」は、臭いを吸着する活性炭フィルターと酸化チタンの光触媒効果で臭いを分解するフィルターの2つを組み合わせた“消臭フィルター”を採用し消臭についても高い効果を実現しています。小型化や低騒音化、省電力化も図っており、4?8畳に対応する安全・安心・快適な高品質の空気を提供することをコンセプトとした空間清浄機として普及を促進します。
![[図]高い抗菌・抗ウイルス機能を備えた 新コンセプトの“空間清浄機”](pack/images/activity_img_06.jpg)




