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健康

 

※このページはサステナビリティレポート2016の記事内容です。

<トピックス1>再生医療
グループ一体で細胞治療や創薬支援に取り組む

[重点課題3]

[画像]再生医療 2013-2015年活動経過

現在、世界には有効な治療法や医薬品が見つかっていない疾病は30,000種類以上あると言われ、それらの解決策として注目されているのが再生医療です。再生医療は、人工的に培養した細胞や組織(体細胞・体性幹細胞・iPS細胞※1)などを用いて損傷した臓器や組織を再生し、患部の機能を回復させる細胞治療の分野だけでなく、新薬開発にヒトiPS細胞を用いることで、創薬プロセスの簡略化や確実性を高める創薬支援の分野でも期待されています。

富士フイルムグループは、写真分野で培ったコラーゲン技術を基盤に開発した、細胞培養に必要な細胞外マトリックス(リコンビナントペプチド:RCP)「cellnest」を研究用試薬として発売しているほか、2014年当時、国内で唯一、自家培養表皮や培養軟骨等の再生医療製品を上市していたジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)を連結子会社化。2015年5月にはiPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーであるCellular Dynamics International,Inc.(CDI)を連結子会社化し、10月には日本での販売を行うセルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン(CDJ)を設立しました。これにより富士フイルムグループは、iPS細胞による創薬支援事業と、体細胞・体性幹細胞・iPS細胞のすべての領域での細胞治療の事業化に向けて体制が整いました。iPS細胞による細胞治療は世界でもまだ実用化されていませんが、失明の原因の一つでもある加齢黄斑変性の治療に向けたNational Eye Institute(NEI)※2との協業、そのほかパーキンソン病、心疾患などの治療方法開発を進める予定です。今後は再生医療のトップランナーとして、富士フイルムの高機能素材技術・エンジニアリング技術、CDIのiPS細胞関連技術・ノウハウ、J-TECの治療用細胞の生産技術とのシナジーを発揮させ、再生医療の産業化に貢献していきます。

※1 体細胞・体性幹細胞・iPS細胞:(体細胞)ある目的に特化しそれ以外の細胞にならない、(体性幹細胞)ある一定の範囲の器官に分化する能力をもつ、(iPS細胞)様々な器官に分化しほぼ無限に増殖する能力をもつ

※2 NEI:米国の保健福祉省公衆衛生局の医学研究拠点機関NIH(National Institutes of Health)に所属し眼疾患治療の研究/支援をする機関

富士フイルムグループの再生医療

[画像]富士フイルムグループの再生医療

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