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【重点課題1】地球温暖化対策の推進

 

[図]推進方針2 重点課題1

※このページはサステナビリティレポート2015の記事内容です。

基本的な考え方

[画像]富士フイルムグループ「自己託送」に関わる拠点の所在地(2015年3月現在)

富士フイルムグループ「自己託送」に関わる拠点の所在地(2015年3月現在)

富士フイルムグループでは、CO2削減の対象領域を自社内の直接的な活動だけでなく、製品・サービスのライフサイクル全体(原材料の「調達」、製品の「製造」、「輸送」、「使用」、「廃棄」)でのCO2排出量にまで広げ、これを管理指標として、「CO2排出量を製品のライフサイクル全体で、2020年度までに30%削減(2005年度比)」の目標を設定(2010年4月)し、グループ全体で継続的な削減に取り組んでいます。2012年度からは、スコープ3(*1)基準でのCO2排出量も算定し、適宜、情報開示を行っています。製品開発においても、開発初期に設定した目標の達成度を開発後に審査する環境配慮設計の仕組みに基づき、環境に配慮した製品開発を行い、CO2削減への貢献を図っています。

*1 スコープ3:企業による温室効果ガス排出量の算定・報告の対象となる「範囲(スコープ)」の一つ。スコープ3は原料調達、製造、使用、廃棄、流通や営業活動など自社外の関連活動からの間接排出を定義する。環境省/経済産業省連名の「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」に準拠して算定

目標

  • ライフサイクル全体のCO2排出量を2020年度までに2005年度比30%削減
    (2016年度 中間目標10%減)

トピックス

カーボン・ニュートラルを活用し、4拠点のオフィスでCO2をゼロ化

富士フイルムホールディングスは、環境省の2014年度カーボン・ニュートラル認証モデル事業に採択され、富士フイルム・富士ゼロックスが入居する、本社ビルおよび主要オフィスビル4拠点を対象に、電力・燃料(スコープ1、2)だけでなく、紙使用、廃棄物排出、出張、通勤(スコープ3)も含めた2013年度のCO2排出量13,043トンを、京都メカニズム(CER)を用いて全量オフセット(埋合せ)することで、「カーボン・ニュートラル認証」を取得、カーボン・ニュートラル(CO2ゼロ化)(*1)を達成しました。

オフィス拠点では、これまでLEDスタンド導入など節電施策を環境意識啓発活動と合わせ精力的に進めてきましたが、残ったCO2排出量全量を海外途上国での水力発電などで取得したCERによりカーボン・ニュートラル化したもので、海外途上国での地球温暖化対策にも貢献しています。今後も全社一丸で、2020年のCO2排出量削減目標の達成に向け地球温暖化対策活動をさらに加速していきます。

*1 カーボン・ニュートラル:事業者などの事業活動などから排出される温室効果ガス排出総量の全部をほかの場所での排出削減・吸収量でオフセット(埋め合わせ)する取り組み(カーボン・オフセットは一部(または全部)をオフセット)。環境省は2012年、カーボン・オフセットおよびカーボン・ニュートラルの取り組みを促進、支援するカーボン・オフセット制度を開始している。

OPINION 「地球温暖化対策の推進」への第三者意見

21世紀の責任あるグローバル企業としての高い自覚と問題解決への意気込みを評価

[写真]国連環境計画・金融イニシアティブ 特別顧問 末吉 竹二郎 氏

国連環境計画・金融イニシアティブ
特別顧問
末吉 竹二郎 氏
プロフィール
UNEP FIに関わるほか、中央環境審議会など各種審議会委員、川崎市、鹿児島市の環境アドバイザー、大学非常勤講師、企業の社外役員、財団理事などを務めている。環境と金融、企業の社会的責任などについて講演などで啓発に努める。

地球温暖化対策待ったなしのいま、富士フイルムグループは2020年度までに2005年比30%削減という極めて意欲的なCO2排出削減にチャレンジしています。厳しい経営環境ながら、製品のライフサイクル全体での削減に取り組んだ結果、「製造」ステージでは生産量の増加にも関わらず、排出を減らしたのは立派です。

2014年度の活動で注目するのは、新たな中期CSR計画「Sustainable Value Plan 2016」の活動開始です。さまざまな地球規模の課題が深刻化する中、環境に加え、健康、生活、働き方を重点分野に選んだのは斬新、かつ、適切です。「革新的な技術・製品・サービスを通じて、社会課題の解決に取り組む」と宣言する姿勢からは、21世紀の責任あるグローバル企業としての高い自覚と、問題解決への強い意気込みが伝わってきます。

さて、2015年は地球温暖化対策上、最も重要な年となります。12月にパリで開催されるCOP21でCO2排出削減の新たな国際的枠組みが決まるからです。そんな折、富士フイルムグループの良きリーダーシップが一層発揮され、人類共通の念願である「温度上昇2度以内」が近づくとしたらこんな嬉しいことはありません。

第三者意見を受けて

「製品のライフサイクル全体で、2020年度までに2005年比30%のCO2の排出削減を実現する」という富士フイルムグループの目標、並びに当社中期CSR計画「Sustainable Value Plan 2016」における「事業を通じた社会課題の解決」への取り組みを評価してくださり、ありがとうございます。

富士フイルムグループは、製造現場での省エネ活動や、昨年導入を開始した自己託送制度の拡大、風力発電、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用といった、すでに取り組んでいる施策を推進するとともに、当社グループの製品やサービスを通じた地球温暖化抑制のための活動を強化し、さらに高い目標の達成に全力で取り組んでいきます。
(富士フイルムホールディングス 経営企画部CSRグループ)

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