【重点課題2】資源循環の促進
※このページはサステナビリティレポート2015の記事内容です。
基本的な考え方
富士フイルム神奈川工場足柄サイトの水源
富士フイルムグループは、創業時の主力製品である写真フィルムの主要原料が貴重な天然資源の銀であること、製造には「大量で清浄な水と空気」が不可欠なことから、資源の有効利用の重要性を認識し、創業当初から水使用量の削減、水のリサイクル使用、銀の回収再利用、複合機・複写機での資源循環システムの確立など、資源投入量の削減に積極的に取り組んでいます。3R(リデュース、リユース、リサイクル)を考慮した製品設計、製造段階でのロス削減、使用済み商品の回収・リユース・リサイクル、廃棄物の有価物化やリサイクル活用にわたるライフサイクル全体での総合的な取り組みを通して、資源の有効利用、廃棄物削減に取り組んでいます。
資料・データ:環境側面に関する情報(PDF:750KB)
目標
- (1) 2016年度廃棄物発生量を2012年度比8%削減
(2) 2020年度までに資源投入原単位を2012年度比10%削減
(2016年度までに主要製品の原単位指標の設定・検証など、仕組み化)
(3) 売上げ当たりの水使用量(水原単位)の2012年度レベル維持
2014年度の活動
トピックス
米国工場での廃棄物の有価物化を推進し廃溶剤169トンのリサイクルが実現
半導体デバイス製造用材料の製造および販売を行うFUJIFILM Electronic Materials U.S.A., Inc.(アメリカ)は、廃棄物発生量の削減と廃棄物の有価物化で大きな成果を上げています。廃棄されていた溶剤をリサイクル処理することにより、半導体製造プロセスに使用される製品として市場に提供しています。顧客と協働でアリゾナ州のメサにある工場で発生した廃溶剤をリサイクルして製品化することで、本来廃棄物であった物を有用な応用製品に転換することが可能になったのです。さらに同社では、以前は廃溶剤であり、溶剤部門では副生成物である混合溶剤を販売する市場も見出しました。現在では、廃溶剤のおよそ90%を製品または副次的な製品として販売しています。
これらの取り組みにより、2014年においては廃棄処理していた廃溶剤169トンのリサイクルが実現、同時に16,000米ドル(日本円にして176万円(*1))以上のコスト削減を果たしています。
富士フイルムは、2013年に米国拠点のすべての廃棄物処理委託先の集約を図るなど、日本や欧州に比較して遅れていた米国でのゼロエミッション化を進めています。今後もさまざまなリサイクルに取り組み、資源循環をグローバルに展開していきます。
*1 1米ドルを110円で換算
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