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【重点課題2】多様な人材の育成と活用

 

[図]推進方針3 重点課題2

※このページはサステナビリティレポート2015の記事内容です。

基本的な考え方

[画像]企業行動憲章・行動規範冊子

企業行動憲章・行動規範冊子

富士フイルムグループは、変化が激しい事業環境の中で、変化を恐れず勇気を持って挑戦し、コーポレートスローガン「Value from Innovation」の実現を目指しています。さらに中期経営計画「VISION2016」で掲げる成長事業の創出・育成、グローバル展開の加速を実現するためには、それを支える人材の育成と多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境づくりが重要です。そのため、次世代の事業の変革と成長を担い、グローバル社会における多様性を前提に"自ら物事を考え、行動できる"グローバル人材・基幹人材の育成を最重要テーマとし、グループ全体を通したワールドワイドな視点での人材の発掘、育成、登用できる仕組みづくり、研修を行っています。

目標

さまざまな従業員(*1)が活き活きと活躍できるための、 多様性を活かす環境(*2)の構築

*1 国内外従業員・女性・高齢者・身障者など
*2 育成・最適活用する仕組みづくり

トピックス

富士ゼロックスが女性の活躍推進のため各種取り組みを実施

[写真]

富士ゼロックスは、2014年度末5.8%の女性管理職比率を、2020年4 月に14%に引き上げる目標を立て、女性の活躍推進に積極的に取り組んでいます。その1つとして、まず現場女性社員の視点で女性社員のさらなる活躍推進のための課題を抽出する「ダイバーシティフォーラム」を開催、(1)労働時間、(2)柔軟性のある働き方、(3)女性社員の意識、 (4)周囲の意識の4つの課題とその対応策が提言されました。2013年度は、(1)(2)に対して、生産性の高い働き方(定時内で 最大の成果を出す働き方)を全社で推進、さらに在宅勤務制度やリモートワーク制度等の施策を導入しました。

2014年度は、より上位層を担う女性の育成のため、将来の部門長、役員候補の女性に対する研修「女性ビジネスリーダー活躍推進プログラム」を開催し、35名が参加。社内外のロールモデ ルとの交流やメンターを通じたシニアマネジメントへのマインドセット、キャリアプランのコミットなど、9カ月にわたって実施しました。今後も女性管理職の候補者への研修を実施していきます。

多様な社員が能力を発揮できる会社を目指す「Work Style Innovation」活動

少子高齢化と人口減少の進む日本は、今後、生産労働人口がおよそ約半分になっていくといわれています。日本企業が競争力を維持・強化していくためには、性別/年齢関係なく、働く意欲ある人材が自分の強みをいきいき発揮できる環境を作ることが重要です。富士フイルムでは、多様な社員一人ひとりが能力を発揮できる会社を目指し、自分の強みを持ち、効率的な働き方で成果を出す風土に変革する全社活動として「Work Style Innovation」をスタートしました。

具体的には、(1)働き方の変革(一人ひとりが時間あたりの生産性と成果を高める工夫をする)、(2)多様な社員の能力発揮(性別・年齢に関係なく、自分の強みを持ち、仕事に生かす)、(3)支援の充実(育児・介護との両立など多様な働き方の実現をサポートする)という3つの柱に沿った活動を継続的に実施し、相乗効果につなげていきます。

[画像]Work Style Innovation活動

OPINION 「多様な人材の活用と育成」への第三者意見

適切な目標設定とグローバル化の加速で働き方改善のさらなる推進を期待

[写真]国連環境計画・金融イニシアティブ 特別顧問 末吉 竹二郎 氏

株式会社クレイグ・コンサルティング
代表取締役
小河 光生 氏
プロフィール
専門分野は組織論。企業価値創出につながるCSRコンサルティングを実施している。近著に「CSR企業価値をどう高めるか」「ISO26000で経営はこう変わる」(日本経済新聞社)がある。厚生労働省 職業能力開発委員会委員。

富士フイルムグループは、CSR重要課題の中で「多様な人材の育成と活用」を掲げている。具体的には「ワークスタイルイノベーション」などの活動を通じて、女性の活躍推進はもちろん、高齢化社会に対応した社員の働き方改革に積極的に取り組んでいる点に注目したい。

一方この分野での課題を二つ指摘したい。ひとつはこれらの活動に対して適切なKPIを設定して進捗確認を行いたい。種々のデータの開示は先進的であるので、もう一歩踏み込みKPIを通じてCSRをどのように企業価値につなげていくか、その姿勢とストーリーを開示したい。

もうひとつは事業のグローバル化に伴ってCSRのグローバル化を加速したい。たとえば同社グループは健康経営に力を入れているが、こうした活動を海外のローカルスタッフにも広げたい。健康経営をグローバルで進めることで、社員の欠勤率低下につながり、結果として保険料の負担も軽減できる。経営にも社員にもWin-Winの取り組みになる。

第三者意見を受けて

社会環境の変化の中で、お客様に高い価値を提供し続けるためには、多様な社員が自分の強みを発揮し、生産性の高い働き方をすることが重要です。富士フイルムグループでは社員が個々の強みを発揮できるよう、人材育成の取り組みを強化してきました。その内容を評価いただき、ありがとうございます。

ご指摘いただいたように、取り組みの進捗を見える化し、変化を実感しながら進めていくことは大切だと考えています。また、グローバルな視点で社員の健康と成長を高めていくことも今後の課題です。多様な社員が自ら能力を磨き続け、プロフェッショナルな力を発揮し、社会問題の解決に貢献できるよう、今後も人材育成に力を入れていきます。

(富士フイルムホールディングス 人事部)


   
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