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健康:事業を通じた社会課題の解決

 

<事例6> “アンメットメディカルニーズ”に対応し がんを中心とする領域での新薬開発を目指す

[重点課題3]

近年、医療技術の進歩でさまざまな疾病の治癒が可能になってはいるものの、がんやアルツハイマー病などの根本的な治療方法が見つかっていない疾病は、新薬創出が切望されています。しかし新薬の開発は、市場投入まで平均10年もの歳月を要するにも関わらず、開発成功率が10%にも満たないなど、難易度が高くリスクもあるため、継続的に開発できるのは世界でも限られた企業しかありません。

富士フイルムグループは、写真材料開発で培った合成技術、解析分析技術、ナノ分散技術など最先端の化学技術に加え、放射線医薬品やバイオ医薬品、再生医療などグループ内に多様な技術を有しています。こうした異業種参入だからこそ持つ“技術の幅”、新たな発想を強みに、社会的ニーズが非常に高いがんを中心とする領域での新薬開発を目指しています。さらに、外部機関との協働も積極的に推進(*1)し開発速度を早め、少しでも早く画期的な新薬を世に送り出すことで、世界の医療環境改善に貢献していきます。

*1 外部機関との協働
T-817MA:全米最大のアルツハイマー型認知症の研究機関であるAlzheimer's Disease Cooperative Studyと2014年6月から共同で臨床試験をスタート。2014年3月から京都大学iPS細胞研究所と共同研究を開始。
FF-10501,FF-10502,FF-21101:がん領域で世界トップレベルの研究・治療施設である米国テキサス州立大学 MDアンダーソンがんセンターと2014年から臨床開発を実施予定。

富士フイルムグループのパイプライン

富士フイルムでは、血液がん向け抗がん剤の新薬「FF-10501」、難治性固形がん向けの「FF-10502」、同じく抗がん剤でArmed抗体医薬品「FF-21101」などが臨床段階に入っている。富山化学工業の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠(T-705)」は2014年3月に国内で製造販売承認を取得。アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」は日本で第II相臨床試験を2014年5月末より開始している。

[画像]富士フイルムグループのパイプライン

2014年6月現在

※持分法適用会社の協和キリン富士フイルムバイオロジクスのFKB327(アダリムマブバイオシミラー)は、計画通り2013年4月に欧州でフェーズIを開始

※このページはサステナビリティレポート2014の記事内容です。


   
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